具体的な被害ケースを元に防犯について考えてみましょう


CASE1 窓ガラスを割られておろしたての現金が・・・
 東京都の主婦・斎藤恵さん(45歳)は日頃から防犯意識が高く、特に一戸建てを購入してからは外室時にカギの閉め忘れやガスの元栓のチェックを怠ることはなかった。それなのに・・・・・。
年末のある日、斎藤さんは都心部のデパートに買い物に出かけ午前中からいえをるすにしていた。夕方、帰宅しリビングに足を踏み入れると、ベランダの掃き出し窓が閉まっているにもかかわらず、レースのカーテンが風を受けて揺れていた。
「えっ、まさか!」
慌てて掃き出し窓に近づくと、クレセント(締め金具)が開錠状態になっている。そして、床の上には丸く切り抜かれたガラスが落ちていた。もしかしたら、まだ家の中のどこかに泥棒がいるかもしれない。そんなことを考える余裕はなく、斎藤さんはリビングの壁際にあるサイドボードの引出しを次々と乱暴に引き開け、中に入っている物を確認した。
だが、入っているはずの預金通帳もキャッシュカードもなければ、ネックレスや指輪などの貴金属をしまっておいた宝石箱もない。更には年末年始を見込んで、銀行からおろしておいた現金50万円が入った封筒もなくなっている。普段なら家においていない現金までも狙ったように盗まれたしまった。

対処法
 一戸建ての場合は、「狙われた最後」と思いがちですが、そうでもありません。
まずは、留守にしていること悟られないように(雨戸を閉めない、明かりをつけておく、郵便受を綺麗にしておく)する事、玄関を「1ドア2ロック」に、窓には「防犯アラーム(\2,000位)などを付ける事で、少資金でかなり自己防衛する事ができます、防犯の要は泥棒に諦めさせることが非常に重要になります。
 もう少し防犯効果を高めたい場合は「ホームセキュリティー」をつければ、玄関、窓はもちろん、金庫や宝石箱までにセンサーをつけることができ、不正侵入があった場合は警察官などがすぐに駆けつけてくれます、警備会社に頼むよりは遥かに安く安全性を高めることができます。


CASE2 部屋の明かりをつけたら知らない男が部屋の隅に
 エントランスがオートロック式のワンルームマンションに住んでいた千葉県のOL・稲垣陽子さん(25歳)の体験は、非力な女性が室内に侵入した泥棒と鉢合わせしてしまったと言う最悪の実例だ。
その日、稲垣さんは学生時代の友人と2人でショッピングに出かけ、帰宅したのは午後9時を少し回った頃だった。ドアを開け、玄関のライトをつけた瞬間、部屋の隅にいた中年の男が稲垣さんに遅いかかり、「さ、騒ぐな。おお声を出したら殺すぞ!」と首筋に包丁を突きつけてきた。一瞬、抵抗を稲垣さんに脳裏に、刺された自分の姿が・・・。男は稲垣さんには危害を加えず、現金と貴金属だけを狙って逃走。警察官からも「下手に抵抗していたら危なかったかも知れない」と言われた。それ以来、稲垣さんは実家に戻ったが、事件の悪夢にうなされることがあるという。
対処法
 オートロック式のマンションは安全だと思われがちですが、落とし穴が結構あります。
古いタイプのカギを使っている所は数秒で中に入ることが出来るので、玄関のカギを交換することが第一条件になります、マンションのカギは隣近所と少しだけカギの配列を変えてあるだけなので不正にカギを作られてしまう場合も考えられますし、グランドマスターキーと言って全部の部屋の空けてしまうカギが存在する場合があるのでかなり危険な要素を含んでいます、玄関の横の窓、特に1、2階ではベランダも気おつけましょう。


CASE3 2日間も気づかなかったピッキングによる侵入盗
  プロの鮮やかな手口の前に「悔しさよりも諦めの気分になってしまった」と語るのは東京都の主婦・佐々木慶子さん(37歳)。
ゴールデンウイークを利用して2泊3日の家族旅行に出かけた佐々木さん一家は、新しい思い出と少しの疲れとともに帰宅。その2日後、佐々木さんが銀行へ行こうと預金通帳やキャッシュカードを探したが見つからない。会社にいる夫に電話で尋ねても知らないと言う返事。その日の夜に初めて泥棒に入られた事に気が付いた。
カギをかけ忘れた場所もなく、窓ガラスも割られていないため、警察はピッキングによる不正侵入と結論づけた。
対処法
 最近かなり増えてきているのが「ピッキング」と言う方法で侵入されてしまうケースです。
古いタイプのものならば、いとも簡単に中に入る事ができます、「完全なカギ」などは存在しませんが、最近売られているカギは防犯性が高くなっていて、そう簡単には開けられなくなっています、仮に開けられたとしても10分以上はかかるので、カギ穴を見ただけで泥棒は諦める事でしょう。「バール」による不正侵入も大変増えてきているので「1ドア2ロック」に、「ガードプレート」をつければかなり安全性が高くなります。
 

ピッキングによる被害
 テレビや新聞で話題になっている住宅の玄関カギを開けるピッキング侵入犯罪。ピッキングとは針金のような特殊な工具で鍵を開ける悪質な手口で、特に外国人による窃盗団がこのピッキングで留守中の住まいを狙って侵入し、現金や通帳、電化製品までも盗まれています。狙われているカギはディスクシリンダーと呼ばれる日本で最も普及しているカギ(全国に7000万個、首都圏のマンションでは約8割がこのタイプ)で、訓練された窃盗団はこのカギをわずか数秒〜数十秒でこじ開けてしまいます。被害にあっているのは関東を中心にマンションなどの共同住宅。一階をはじめ最上階も人目に触れないため狙われやすいようです。東京都内での平成12年の被害件数は11089件にのぼり、平成6年比で100倍以上の増加です。 「鍵をかけたから安心」というのは、もう通用しない時代になってきています


 
最後に
 
 一般住宅(一戸建て、マンション等)において、防犯と言う発想をほとんどの人が「家に入れないようにする」と考えます、これは大きな間違いなのです。どんなドアや窓であっても破壊してしまえば侵入されてしまいます、破壊と言うのもそんなに難しいことはありません、では、いったいどうすればよいのか?と言うことになりますがその答えは防犯用品にあります、デパートや私たちのような店で販売されている防犯用品は大体が次のものです。●ピッキングアラーム ●防犯カメラ ●防犯アラーム ●センサー式警備ライト ●窓用シリンダーロック ●窓用ガードシート ●補助錠 ●交換用シリンダー これらのカメラや補助錠にはダミーのアイテムも多くあります。これらが防犯のキーワード、先ほどの回答です。「諦めさせる」と言うことが大変有効かつ重要なことなのです。日本の(都市)の家の作りは壁が多く(隠れやすい)マンションなどでは隣のベランダに簡単に行き来でき泥棒にとっては大変やり易い環境になっているのです、適切なものを適切な場所に取り付ければ高い安全性が確保でき住み心地をよくします、上記の防犯用品は価格的にもこなれていますし(中には高いものもありますが)取り付けも難しくありません、「えらいこっちゃ!」となる前に普段から防犯意識を心がけましょう。
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